〜 美しき立ち姿 〜

遠くから見えるシルエットすら凛としていた。近づいて花が咲いたような笑顔に挨拶をする。多くの女性が輝けるよう後押しをする人に出会えた喜びに胸が躍った。

腰痛

娘二人の母である主婦だったと彼女が言う。妊娠中に流産の可能性が高いと診断され、出産の二か月前に入院すると、ずっとベッドの上、トイレもナースコールが必要だった。無事に出産するも筋力が落ちたという彼女は腰痛を発症。我が子を抱っこして立てないどころか、横になって寝返りをするだけで眠れない程の痛み。様子をうかがうように「たっちだっこいい?」と言う小さな娘の顔を見ると辛くて願いを叶えたかった。独学で腰痛解消法を試し七年抱えた痛みが無くなると、やりたい時にやりたいことができる喜びを感じた。どうやったら治ったのか教えて欲しいと頼まれるも、自分では分かっているのに人に説明できない。「私はスッキリ、周りはモヤモヤでしたね」と当時を振り返って彼女が笑う。

正しい姿勢って?

食事中に娘たちへ「姿勢よくしなさい」と言ってもなおらない。ふと、疑問に思った。姿勢よくってなんだろう?どうしたら良くなる?「姿勢を正しなさい」と言うけれど、正しいやり方って?そういえば子どもの頃、親も先生も教えてくれなかった。理論を学ばなくちゃ!と講座に通い指導者の道を選ぶ。認定試験を受ける一か月前、伝えたい想いは大きく膨らみ、会場を押さえると参加者募集を開始した。「合格する勉強をしたらいい」落ちることは全く考えていなかった。娘たちの前で説明の仕方、話し方など試験をイメージしながら練習をした。「ママ、それおもしろい!」「わかりやすい」リビングやお風呂で母と娘たちの家庭内姿勢講習会が続いた。

おかげさま

チラシやポスターを貼ったら人は集まるものだと思っていた。ところが、ポスターを貼らせてもらえるところがなかなか無い、見つかってようやく貼ったら今度は申し込みが無い。友人たちが声をかけ紹介してくれて参加者が集まった。それまで自分でやった方が早いと思って人に何かを頼むこともさほどなかった。子どもの頃から何でも起用にこなし、何でもできると思っていた。違う!実は周りの人に助けてもらって出来ていたんだ!四十歳過ぎて痛々しいけど、ようやく気付けたと彼女が当時を振り返る。資格認定試験に合格した翌月、感謝を胸に、彼女が初めて伝える場所「おやこ姿勢教室」を開催した。

未来が変わる

人の前で何かを話すなんて以前は考えられなかった。プレゼンテストで優勝しても苦手意識は変わらず。先生に何故選ばれたのか問うと「人の前に立つのに向き不向きがあり、あなたは向いている」と伝えられた。向いているなら頑張ろう、営業に行こう。信頼される名刺を作ろうと考え印刷が上がると営業に行く前に声がかかり、以降、口伝えで教室や講演会への依頼が続いている。小・中・高校、大学と学生に伝える機会は特に多い。低学年の子どもたちには〇×クイズを交え、思春期の学生には、面接や好きな人の前で見た目や第一印象に姿勢がどう関わってくるのか伝える。心の引き出しに引っかかるように姿勢と未来の話をする。親でも先生でもない彼女の言葉と動作に、いつの間にか子どもたちは真剣に耳を傾けている。

メイクと顔ヨガ

心を整えると体に影響がある。もともと鏡もあまり見なかったという彼女、娘の成人式に「娘の魅力を言いながらメイクしてあげたい」という想いがきっかけで、十年あったら出来るようになるかも知れないとメイクを学び始めた。欠点隠しではなく魅力を引き出すメイク。座って出来るメイクは、いつか自分の体が動かなくなっても、最後まで役立てるボランティアになるだろうと考えている。頬紅を乗せる時に「ニッコリ笑って!」と促す。ある日、笑っているつもりで笑顔ができない人がいると知り、顔ヨガを学ぶ。体と同じで顔も筋肉が衰えると動かなくなる。これは、ほうれい線を目立たなくして頬のリフトアップ、これは目力アップと目尻の皺に効くと目の前で彼女がダイナミックに教えてくれた。

佐世保・福岡を拠点に

姿勢の教室や講演の参加者は、活動開始から五年目に入り一万人を超えた。目の前の人がどうしたら笑顔になるか、その人本来の輝きで元気になってもらいたい。伝え方は状況に応じて変えている。主婦だけしていたら、苦手なこと、やりたくないことから逃げられたけど、仕事ならばしなければと出来ることが増えた。家庭を大事に仕事も大事にしたい、自分の時間も欲しい。八年前の引っ越しでテレビを手放し、必要な時に買おうと家族で決めたまま無くてもいい生活が続いている。プロジェクターを繋げてDVDを家族四人揃って見るのも楽しみ。姿勢・メイク・顔ヨガの三つを必要に応じて提供する彼女の様子を「たかしまワールド」と呼ぶお客様も多い。「ご縁あって私の元に来てくれた人に喜んで欲しい」と微笑みながら、今年は恩返しの年にしたいと話してくれた。

やりたいことができたらする
体を大事に、心を大事に
やりたいことをしているから
生きる力が湧きあがるの

髙島 くみ さん

姿勢教育指導士 姿勢インストラクター
高津文美子式フェイシャルヨガ(顔ヨガ)
インストラクター
ナチュラルメイクアップアーティスト

ライター
CHIKA
信州在住・佐世保は第二の故郷
ブログ「『お花畑で寝転んで』大げさなくらいでちょうどいい実行委員長CHIKA」
https://ameblo.jp/whenyouwishuponastar0603/entrylist.html mc_chika_love_wedding@yahoo.co.jp
女性は世の中の「花」だから。
月刊「はなはな」が創刊当初から伝えたい想いです。
「はなはな人」を読み終えたあなたが一人の女性としてあなたの場所で咲くエネルギーになったらと願っています。